WYM2008とASEP2008からWYM&ASEP2009へ
日本福祉大学付属高校 榊原 智穂
WYMとASEPとの出会い
2008年4月、日本福祉大学で行われた全体打ち合わせに参加した。予備知識の乏しかった私にとっては、新しい情報ばかりで、議題は何なのか、何をメモしたら良いのかさえ分からなかった。とにかくWYMとASEPというものがあるということだけは分かった。
WYMとASEP に参加して
今回、ASEPへは教員のみの「視察」という形で参加した。ASEP終了後、4月の打ち合わせで議論されていたことが、ようやく理解できた。来年度のWYM指導にあたり、WYMとASEPの双方を知っているかどうかで、モチベーションや取り組み方に差が生じると感じた。今回、ASEPに参加させていただいたことで、WYMとASEPの全体像がようやく見えてきた。昨夏のWYM終了後の達成感は、実は折り返し地点にすぎなかったという気持ちになっている。
完成度の高いプレゼンを求めるのなら・・・
池田先生の計らいで、扇町総合高校と中正国防預校によるプレゼンの準備状況を視察できた。高校生の場合、ある程度教員側がリードしていかないと、なかなか準備が進まないということは、WYM指導の時に実感していた。中正国防預校の先生が熱心に指導されている姿をみて、改めて教師の力量がプレゼンの良し悪しに直結すると感じた。指導者は、プレゼン能力はもちろんのこと、英語力、ICT活用力、環境問題などに関する知識等を持ち合わせていなければならない。指導にあたる教師に求められる能力は多岐にわたる。参加することだけに意義を求めるのではなく、プラスα、より完成度の高いプレゼンを主催者や参加者が求められている。そのためには、広範囲の知識を備えた教師、長年WYMとASEPに参加している教師の指導が必要になってくる。言い換えると、ベテラン指導者でなければ参加しにくい状況が生じ始めているのではないか。
WYMとASEPからWYM&ASEPへ
プレゼンの完成度は回を重ねるごとに高くなってきているだろう。今回の講評にもあったが、それぞれのテーマに対する結論として、実社会に提案できるような具体的な案を主催者側は期待しているようだ。しかし、各学校とも通常業務とプレゼン準備を同時進行していかなければならず、準備に割ける時間は限られている。これでは十分な調査、分析、議論の上で結論を提示するのは少々困難である。プレゼンの内容をより充実させるという点を重視するのであれば、WYMは中間報告の場とし、ASEPをそれぞれのテーマに対する結論を発表する場と位置付けてはどうだろう。問題点は多々あると思うが、今より完成度は高くなることが期待できる。