== Past ASEP ==

 

台湾を通じて学べたこと

南山国際高等学校 2年

はじめに

 今回ASEPに参加するのは2回目です。去年、他人とのコミュニケーションが苦手な私が、先生や姉の勧めでASEPの参加に応募をしました。初めてASEPに参加したことで、自分の英語に対する自身を得て、初対面の人たちでも仲良くなれる最高のチャンスにめぐり合え、もっと相手とのコミュニケーションを取りたいという意欲が湧きました。今回(ASEP2005)も参加応募をした動機は、前回のように自分の英語に挑戦したい気持ちが半分、色んな人たちと交流することで、更に自分がどんな風に変化していくのかを見たい気持ちがあったからです。「せっかくチャンスがあるのだから、貪欲に向かって行くことがなにより大事だ」と、前回 影戸先生に言われてから、何事も自分で向かって行く大切さに気付かされ、自分が何処までいけるのか知りたくなりました。参加経験があるといっても、相変わらず写真やコミュニケーションを取ることは苦手で、最初は笑顔も引きつります。さらに今回は、それに追い討ちを掛けるように、雪のため空港に閉じ込められ、不安は募るわ、腰は痛くなるわで、軽く私の頭の中はパニックになっていました。しかし、今思うとその時間があったからこそ、色んな人たちと話すことができ“今年は台湾で何が得られるだろう”という思いが強くなっていき、気持ちを整理することが出来たのだと思います。

ホームステイ

 今回お世話になったホストファミリーの子は、どちらかというと私と同様に英語が少し苦手なように見えました。それでも、事前にメールでの会話がスムーズにできていたので、それほど英語の面では問題なく会うことができたと思います。 唯一緊張した瞬間は、Mary(ホストファミリーの子)の家族と会うときでした。特に、私は子供がとても嫌いなので 話しかけることが出来るかが一番の心配事でしたが、実際会ってみると何の支障も無く話せた自分に正直驚きました。家族とも、前回鍛えられた自己流のコミュニケーション術が役に立ち、すんなりとなじむことができました。コミュニケーション術といっても、喋っている間はできるだけ笑顔を保つだけ。そうすると、不思議と相手の言っていることが理解できて、楽しく会話ができるのです。食事をしながら、私の日本での暮らしや家族の事、学校のことで盛り上がり、伝えきれないことは、Maryが伝えてくれることで安心して喋ることが出来ました。Maryは少し無口な子でしたが、Maryが隣にいてくれるだけで、どんどん喋っていける自分に驚きつつも、英語で自分の意思が伝えられる喜びを感じました。そんな楽しい日々が続くほど、別れがつらくなっていく。分かれの直前は落ち着いていたとしても、静かになればなるほど、楽しかった日々で頭がいっぱいになり、破裂するように、分かれてしまった悲しさで涙が流れます。今後 連絡が途絶えることも、楽しかった日々が無になることもなく、いつでも会えるのに、分かれてしまった悲しさがこみ上げてくる。しかし、この気持ちを持つからこそ、次に繋げていけるのだと思う。お互いにその気持ちがあれば、今後も絶えることなくMaryと人とつながり続けられるのだと思う。

確実に変化している自分が居る

 前回につづき、今回ASEPに参加することで、確実に相手とのコミュニケーションを取ることに抵抗が無くなっていくのがわかります。むしろ、楽しみを感じるようになっています。

“人はなぜ、初めて会う人でも機会があればすぐになじむことができ、心が開け、そばにいるだけで楽しくも悲しくもなれるのだろうか”

 この言葉が今強く私のなかに在ります。これは決して、ネガティブな考えではなく純粋に自分の変化をまとめた言葉です。なぜ、こんな風にまとめられたかは自分でもはっきりとはわかりませんが、唯一わかることは自分ひとりだけでは決して味わえない、相手の影響を受けて変わる自分。相手がいたからこそ感じる、喜怒哀楽というものがあることを、今回ASEPを通じてとても強く感じられたということ。はたから見れば、まだ甘いかもしれませんがASEPのおかげで得たものは大きいと思います。

そんな機会を与えてくださった先生方に心より感謝します。

ありがとうございました。

 

 

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