私たちだって英語を使う

インターネットを得たカメの群

                           名古屋市立西陵商業高校 影戸 誠

 


1 確実に変化しつつある学校環境

・ 8月のデータ


これまで私の学校でのインターネットの教育利用、英語教育の実践的活用について、英語科の先生と述べてきた。

2000年8月に文部省から学校インターネットの接続状況について平成12年3月31日現在の統計調査が発表された。

 

1997−2000

インターネット接続推移

 

 

調査年

1997

1998

1999

2000

小学校

7.3

13.6

27.4

48.7

中学校

12.4

22.7

42.8

67.8

高等学校

17.3

37.4

63.7

80.1

特殊教育

諸学校

11.3

21.9

36.3

59.9

全体

9.8

18.7

35.6

57.4

誰もが見向きもしなかった1992年からインターネットの教育利用を進めてきたが、今年の調査では高校では80パーセントの接続にまで至っている。

1995年の6月、インターネット接続しホームページを開設していたのはわずかに17校であった。

1995年インターネット接続校

・「つながる」から「世界で使う」

IT革命は産業だけでなく、教育の場面でも世界同時に進行しつつある。

ヨーロッパもアジアもインターネットを活用した教育実践は積極果敢に取り組まれている。

この夏このテーマで多くの先生とであった。ドイツ、アメリカ、台湾、韓国、オーストラリア世界各国の現場教員と話す機会があった。

どの国の先生も英語教育、国際理解教育に向けてインターネットを日常的に使うようになった。このような状況から生徒も先生も教科を問わず英文の電子メール交換が現場では当たり前となり、それにつれて「英語への意識」もかなり違ったものになりつつある。「学び、体験する」場面がインターネットによって生徒自身にもたらされつつある。

「オーラルを英文法」に置き換えて学習する高校生も多くいることを知っている。

このようなごまかしも、やがて通用しなくなる日もインターネットの「急成長」によって是正される日も近いことだろう。

2 国のサポート

ミレニアムプロジェクトが国によって提起されている。

2001年までに全ての学校にインターネットを、さらに2003年までには全ての教員がコンピュータを使えるようにするという。目指すところは全ての国民に「英会話能力」をとまで記述してある。

2003年からは教科「情報」「総合的な学習の時間」も始まる。このような動きをえて、政府の側からの積極的なサポートが実施されつつある。

その一例を挙げよう。

コンピュータ教育開発センターのプロジェクトの一つとして「国際交流支援システムの開発及び実証実験」が行われつつある。三菱総合研究所が中心となったプロジェクトである。

Web上からイメージ言語、単語を入力する事によって、英語例文が検索でき、さらには電子メールとして発信できる機能の付与するという。これらが今無料で公開されようとしている。

文部省に置いても現場を支える様々なサポートプロジェクトが動きつつある。

「現場支援」をキーワードに大きく行政も動きつつある。

 

3 ワールドユースミーティング

このような一連の動きを受け、今年もワールドユースミーテイングを開催した。

7月22日―23日名古屋国際センターを会場とした。

     テーマ ミスコンセプション

インターネットの広がりと共に、「想像と事実の違い」が浮き彫りになりつつある。ネットワークを使い、違いを知る段階、違いを是正する段階、理解を推進する段階を位置づけその過程を当日高校生達がプレゼンテーションを行った。

 

     参加国 アメリカ、ドイツ、韓国、台湾、フィンランド、ジンバブエ、日本

海外から22名の参加を得て、日本側とチームを作り、それぞれのグループに分かれて交流の中でどのように「誤解が是正」されていったかを発表した。

もちろん当日は海外ともネットワークを結び会場と論議を行った。Cu-SeeMe-proを利用した。

 

     交流のステップ

アンケートの交換

これまで授業、あるいは国際会議などを通して交流の在った学校と「国に対するイメージアンケート」の交換を行った。

テキスト ボックス: 4) How many important persons in the history of your partner country do you know? 
a) I don't know - 17% 
b) I know 83% (Ito Hirobumi, Shotoku Taeja, Toyotomi Hideyoshi, Obuchi Keicho ) 
9) What have you study about your partner country from textbook at school?(answers are overlapped) 
a) names of people - 19% b) places - 47% 
c) events in history - 85% d) belief - 18%

韓国からの寄せられた日本に対するイメージ調査の中に次のような項目があった。

「豊臣秀吉、伊藤博文・・」

このデータからも分かるように、日本の生徒には是非、これからの日韓の交流を考えて、交流を深めようという雰囲気がでてきた。

同様に韓国へ対する日本側からのイメージも送られた。

・ネットワークを通しての意見交換

これらのアンケート、あるいは調査活動は事前の交流として各校が取り組んだ。

・日本での共同発表

今回発表の学校は次の通りである。

 アメリカー名古屋市立西陵商業高校
 韓国―四日市西高校
 ドイツグループー名古屋市立緑高校 
 台湾・グループー福井商業高校
 台湾・グループー三重県立員弁高校 
 台湾・グループー三重県立みえ夢学園高校、南山国際高校
ジンバブエームファコセ高校
生徒はミスコンセプションのテーマ、学校生活、社会における比較と設定し、ネットワークを通して論議し、当日のプレゼンテーションを行った。
台湾グループは事前の意見交換にテレビ会議システムを活用した。
 日本―台湾の意見交換

(Japan)------It seems that

s   Taiwan is a much better country than we thought.

s   In fact, Taiwan is more advanced though Japan is a member of G 8 summit meeting in Okinawa

s   Japanese are less aware of the young peoples problem, like tobacco and alcohol than money.

s   Less chance for women to participate  in politics.

s   Ecology awareness is almost the same

 

(Taiwan)--It seems to that

s   Taiwan has caught up with Japan on certain ways.

s   The tobacco and alcohol problems in Japan warn us that we should pay more attention on our teenagers.

s   Women in Taiwan get more chances to participate in politics.

内閣に参加する女性の数を比較し女性の地位について語るクイズは聴衆の興味を引いた。

 ちなみに日本は2人、台湾は9人である。

(三重県立みえ夢学園高校、南山国際高校―台湾高雄高級中学、台湾高雄女子高級中学、高雄師範大学附属高校、台湾高雄女子高校発表プレゼンテーションファイルより)

 

     生徒の英語とワールドユース

当日の発表だけが今回のアクティビティではなかった。海外からの生徒の対応のため、本校生とは受付、ホテル係、パーティ係と全ての役割を引き受けた。名古屋観光地図の英語版を作り、伊勢ツアーのパンフレットも英語版とした。

インターネットを通してのこれらのアクティビティがもたらされることによって、英語が学びの対象から「使うために学ぶ」教科へと変容しつつある。

 

私達はカメである。なかなか英語表現が身に付かない。もちろん会話もするが、限られた単語を何回も使い、とても豊かな表現とはいえない。プレゼンファイルも「棒読み」を免れるのがやっとである。

テキスト ボックス: I finish my personal page so late.
But now, my personal page is finished.^^
Please click: http://ajet.nsysu.edu.tw/~nk05/wym.0.htm
Thank you!^^

しかしインターネットを使うカメである。ネットワークからの声が私たちを学習へと向かわせる。

海外生徒のワールド参加のページがどんどんアップされてくる。読むだけでも相当な量である。

しかしこのページがカメである私たちをさらに押し進めてくれることにちがいない。

 そう考え今日も端末の前に座っている。