国際交流と模擬情報授業―5年間の実践―
         影戸 誠(名古屋市立西陵商業高校)kageto@seiryo.ed.jp

                                                http://www.seiryo.ed.jp

1 視聴覚教育の発展としての情報教育

 生徒には学習権がある・・。昔からそういわれつづけている。生徒は生き物とであり、一時間一時間の授業に反応する.

 「教材研究が教師の命」であることには今も昔も変わりない。しかし現実は同じ事を同じ方法で教える時間が延々と続いている。

 進学校であれば「大学入学」という脅しで静かにはなるだろう。つらさにも耐えるかも知れない。しかしその先に待っているのは学習意欲の無い大学生の群れである。

 

 私はこれまで視聴覚教育に興味を持ち取り組んできた。アウシュビッツの悲惨さと人間の崇高さを知らしめるため、1年もかけて番組を調べやっとフランス製作の「夜と霧」の記録ビデオを手に入れた。それを視聴させ、さらにフランクル著「夜と霧」の部分を印刷し人間、戦争、愛について生徒と取り組んできた。

 生徒の反応はよかった、あのような状況であっても人間の尊厳を保てることのできる「人間の存在」に大きな力を得たようである。

 

 今このような視聴覚教育の経験を生かし「インターネットを活用した情報教育」に取り組んでいる。

 

 人間の認識は感性的認識から理性的認識に至ること誰もが周知のことである。マルティメディアを活用し、さらにそのその先に 考えーー>まとめーー>発表しーー>――>振り返りーー>繰り返す作業が生徒の取って有効であり、そのプロセスのおいて「自信」と「力」を得ることを日々の授業で感じている。

 

2 自己にねむる創造性を見せる「情報教育」

 はっきりといっておかなければならない。コンピュータを教えるのは「情報教育ではない」。ワープロの速度を競ったり、システム設計を知ることは情報教育ではない。あえてそのような前提から私は授業を展開している。

 基本的にコンピュータは道具である。道具を使う人間にメリットをもたらすのが道具本来の姿であろう。

 コンピュータの世界はデジタルの世界である。記録はONOFFの信号となりいつまでも残す事ができる。

 またいつでも瞬時に取り出すこともできる。

 昔小学校の教員だったころ、生徒に一年間の作文を最後に製本して持って帰させた。

今は大学生となった彼らから「時々読み返しています。」とのメールをもらう事がある。

 昔の方法はそうであった。その一冊の本の中に自分の成長を見て取ってほしかった。

 コンピュータは情報を瞬時に取り出すことができる。

 具体例

一年前の同じテーマの英作文を取り出す

   ↓

現在の英作文を取り出す

   ↓

比較票に記入する 

これだけの作業がコンピュータの活用によって1時間でできてしまう。

処理の速さを競うのではない、目の前に展開される自分の足跡を分析することによって生徒は自分の中の「成長」気づかずにいた「創造性」を確認することができる。

このような道具をつかうことが「情報教育」と思っている。

 

 

3 なぜインターネット

次の様な観点からインターネットを授業に導入した。

     他校との連携

実践など、他校との取引によって緊張感がもたらされる、海外や国内他校との交流も定期的な授業の中で実施することができる。

 

     異文化を教室に

生徒のエネルギーがインターネットを通して海外との交流の中で使われるなら、自分探し、自分発見につながっていくと考えた。

 

     教員の連携

学校内の教員とネットワークを介して、データの共有、討議を行うならば効率よく授業を進めることができると考えた。

 

     生徒のやる気

インターネットを活用した授業は、電子メール、資料の作成、ポートフォリオ(自己成長票)など授業内で達成感をもたらす作品が提供される。

これらが生徒のやる気、充実感をもたらすと考えた。

 

     授業の形が変わる

言葉だけではなかなか変わらなかったこれまでの学習指導要領の根幹が、授業の形、システムと生徒、演出家としての教師の配置で「個を大切にした」「創造的な」授業が達成できると考えた。

 

     生涯学習

卒業後、英語など継続して生涯学習として学び続けたいという生徒は多い。卒業後の学習支援、ネットワークを活用しての学習を支援する意味からインターネットを活用した授業の必要性を考えた。

 

 

4 インターネットを活用した授業例

今年7月、ワールドユースミーティングを開催した。

 

 

 

 

 

というプロセスを踏んでこのイベントに取り組んだ。

     参加

台湾 韓国 ドイツ アメリカ 日本 フィンランド(日本13校 当日参加者数300名)

     テーマ 「誤解から理解へ」

高校生の持つイメージはテレビ、新聞から得たもので整理整頓され、あるいは拡大されたイメージを持っている。現実はどうであろうか、ネットワークを通して調査し調べまとめ発表した。

 

     調べる

インターネットを活用しお互いの国に対するイメージを調査した。主にアンケートなど電子メールで交流を行った。

Hello. My name is Courtney Devine. I am 17 years old and I am in my third year of high school at Morehead High School. I am from the United States of America. I live in Eden, North Carolina. My hobbies are photography and snowboarding.

――事前の交流――

 

     まとめる

調査結果をまとめる段階で日本で共同作業を行った。データを持ち寄り発表のためのプレゼンファイルを海外生徒と共同制作した。

 

     発表する

当日(723日)名古屋市国際センターにて聴衆300名の前で海外生徒とチームを作り発表した。

英語での発表であったが気後れすることなくがんばった。

 

     振り返る

それぞれの国に帰り、発表のデータをweb上に起き、再度お互いの授業の中で活用した。

 その中の気づきをコンピュータによってマルティメディアポートフォリオとして、ネットワークを活用しそれぞれの学校で行った。

 

##今日模擬授業として行うのはこの段階でのホームページ作りである。

 

     繰り返す

来年もこの行事を行う予定である。新しいカリキュラムとして授業として取り組む学校が出てきている。「国際交流」などの科目として取り組む予定である。

 

 

6 模擬授業案

     振り返る

自分の参加した行事(生徒全員参加、職員会で了承)全体をビデオ、webから振り返る。

 

     ネットワークからhtmlのファーマットを取る。

生徒用ページからリンクが張ってある。

各端末に転送

メモ帳から編集――>ファイルサーバーに転送――>教師がサイトにアップ

 

     評価 お互いの文書を読み 相手のノートに感想を書く

 

1時間の作業で終了

 

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