ASEP大好き!

福井県立若狭高等学校

1年  A.N

 

 私が今回のASEPに参加して学んだことは、二つある。

 一つめは、人と良い関係を築くことの大切さだ。これを感じたのは、三民高校とスカイプをしているときだ。スカイプでプレゼンの内容を話し合うのは難しかった。自分たちの思うことをうまく英語にできなかった。スカイプ中にみんな考え込んでしまい、「どうしてそんなに静かなの?疲れているの?」と聞かれて、良い雰囲気で話し合えないときもあった。このとき、これではいけないと思った。良いプレゼンを作りたいけれど、それよりも三民高校の生徒と良い関係を作りたいと思った。

 プレゼン作りは大変だった。私たちだけでは話し合いをうまく進められないことが多かった。「先生はいないの?」と何度も聞かれたので、三民ももどかしく感じることが多かったと思う。三民の意見に賛成できないときもあったし、それは三民側も同じだった。全部三民に任せてしまえば楽だけど、それでは交流している意味が半減してしまう。折り合いをつけるのは難しかった。このときに、相手の考えをすぐ否定せずにいったん受け入れることを学んだ。そうでないと関係が悪くなりやすいし、受け入れるから見えてくる新しい視点もある。お互いに相手に合わせたところもあって、両校の取り入れたいポイントを採用したスクリプトになった。

 二つめは、相手に自分の意見が伝わったときの感動である。私は、発表の練習中に、面白いことがあって笑いが止まらなかった。それはとても些細なことだったので、みんなに英語で説明しても伝わらないのではないかと思った。でも、説明したらみんな共感して一緒に笑ってくれて、なんだかすごく嬉しかった。国や言葉が違うと距離を感じてしまうけど、同じ高校生なんだと思った。英語で意見を言うのは難しいが、その分いつも一生懸命伝えようとするし、聞く方も頑張ってくみ取ろうとしてくれる。それが大変だったけど楽しかったし、良い体験だった。日本人同士ではないことで、外国に行ったからこそできることだと思った。

 ホームステイ先では、ホストファミリーがとても歓迎してくれた。お母さんが毎日いろいろなところに連れて行ってくれた。お父さんは、少し日本語で話してくれたり、目が合うとにっこり笑ってくれたりしてとても優しかった。お風呂に一番に入らせてくれたり、プレゼントをたくさんくれたり、本当によくしてもらった。失礼なことをしないようにと思って、行動や態度は気をつけた。すると、お父さんが「マナーが良くてかわいい。しっかりした教育を受けているんだね。」と言ってくれて、嬉しかった。私の印象が、私の家族や若狭高校の印象にもつながるのだと思うと、身が引き締まった。家では、誰かが私に話してくれているときは、中国語でも頑張って聞こうとした。私も中国語を少し覚えて、挨拶したりすると喜んでもらえた。特におじいさんは、英語で話せなかったので、つたない中国語でも少し会話ができるとおじいさんも私も嬉しかった。ホストファミリーには、お互いに気を遣うことはありながら、でも本当の娘のように接してもらって有り難かった。最後の夜に、「台湾に来たときは必ず連絡しなさいね。」と言われて、本当の家族になったようで泣きそうになった。